【PDCAサイクル思考法】歴史と概要についてまとめ

 

こんにちは。マル・イケダです。

読者のみなさまの中には、「PDCA」という言葉を聞いたことがある人も多いかと思います。

従業員の生産性向上のためであったり、教育現場でも使われているケースもありますよね。

一方で、その言葉だけが一人歩きしている印象も受けます。

つまり「単なる改善を重ねる」っていう意味の精神論と受け取られたり、「PDCAを重ねます」と文末に付ければ良いといった単なる挨拶文として使われているケースも散見します。

そこで今回は、ビジネスマンの基本的な思考法である「PDCAサイクル」について、その歴史や実行のSTEPを整理して行きたいと思います。

 

PDCA思考とは

歴史

PDCAサイクルは、アメリカ人の統計学者デミング博士(1900-1993)によって提唱された概念です。

デミング博士はオレゴン州立大学名誉博士号など多くの章を受賞している方になります。

ちなみに、あまり認識されていないのですが、PDCAサイクルというのはそれ自体で提唱されていたわけではなかったのです。

デミング博士は1950年代に日本の製造業に向けて統計的な品質管理手法を講義しており、その品質管理手法のプロセスの1つとしてPDCAサイクルは使われていました。

その後、この概念はトヨタ生産方式にも影響を与えたりと、品質管理手法を飛び越え経営管理手法へも多大な影響を与えています。

結果としてビジネスにおけるいろいろなシーンで使われる言葉へと昇華していきました。

概要

では改めて、PDCAサイクルの全体像を説明します。

まずPDCAは以下4つの単語の頭文字をつなげたものとなります。

PLAN  (計画)     目標の設定と目標達成のための計画の立案
 DO  (実行)     計画に対するタスクの洗い出しとタスク遂行
CHECK (評価)     実行後の結果検証。結果によって軌道修正プランの構築
ACT  (改善)     軌道修正後のプラン実行

PDCAサイクルは、これら4つのステップを順番に行っていくことにより自身や組織としての成果を効率的に上げるようにするための、フレームワークとなります。

つまり、PDCAを繰り返し行うことで、個人、組織としての生産性の向上を目的としているのです。

実行STEP

PLAN (計画)

まずは、PLAN・計画です。しかしいきなり計画を立てることはできず、その前に「目標」を立てる必要があります。なので、達成するべき目標をまず定めましょう。「今はどうなっているのか」現状を確認し、目標と現状のギャップを埋める方法が「計画」となります。

例えば英語のテスト勉強の計画を立てることを考えます。目標とするべき点数に対して、自分の今の点数(前のテストの点数でも良いです)を考え、その乖離に対して何を勉強するべきなのか「計画」を立てることになります。英単語なのか、文法なのか、長文読解なのか、どの項目を重点的に勉強していくのか定めるのが計画です。

そしてここで重要なのが、計画がうまくいっているのか確認できる指標、KPI (Key Performance Indicator )を設定しましょう。これがないと計画が立てたは良いものの、進捗を確認できず時間ばかり経ってしまうということが起きてしまいます。そしていつまでにKPIをどうするのか期日も定めることも大切です。

先ほどの英語の例でいえば、覚えるべき単語数や過去問での正答率とその期日を決めることがが必要となります。

DO (実行)

2番目にDo・実行です。

ここでは「Plan(計画)」で設計・立案した目標やプランをもとに、実際の行動を遂行していく段階になります。具体的には、目標を達成するために必要なタスクを洗い出し、誰が・いつ実行するのか詳細なスケジュールを立てその通り実行しましょう。組織で実行する際には、誰が責任を持つのか合意を取りながら進めていくことが重要です。

CHECK (評価)

3番目にCheck・評価です。Check(評価)では、設計した目標や計画に対して、どの程度実行できているかを評価するステップになります。

DO(実行)した結果、PLANで策定したKPI指標がどうなっているか評価します。評価し、順調であればより良く進めていけないか確認し、評価が悪ければ何が悪かったのか問題を特定をする必要があります。

この時のポイントとして、問題を特定する際には「WHY」を繰り返すことで問題の本質を特定することができます。例えば、英語の覚えられた単語数が少なかったとします。そこで、まず1次WHY分析を行います。結果として時間がなかった、やり方が悪かった等出てくるでしょう。さらに2次WHY分析をかけます。

他の勉強を優先してしまったことや学習方法がわからなかったことなど、さらに深い要因が出てきます。これに対して対策するべき点・しない点を考えることで次回の実行につながっていくのです。

ACT (改善)

最後に、ACT・改善です。ここではCHECKで要因分析した結果、「どう対策を打つべきか」を改善案考えます。最初の計画に対して、良いところは継続し、直すべき点は修正し、やめるべき点は中止させることを検討します。

その際には、改善すべき優先順位を確定し、時間やお金などの制約も考慮し改善案を決めていくことが重要となります。重要となります。そしてその改善案を踏まえ計画を遂行していくことになります。

PDCA思考によって得られるもの

このように、「PLAN・DO・CHECK・ACT」4つのプロセスを回していくことによって、

自身や組織の生産性が向上が期待できます。

個人ベース観点だと、自身の行動がどう結果として反映されているのか分かったり、目標に対してどう取り組むべきか考えるきっかけにもなりますので、モチベーションの向上も期待できるかと思います。

多忙な毎日を過ごすと忘れがちなこの基本フレームワークですが、このブログで簡単におさらいしてもらえれば嬉しいです。

それではまた。