【読書まとめ】モチベーションあげる方法【やる気が上がる8つのスイッチ】

おはようございます。マル・イケダです。

僕は、なんだか仕事やる気ないなーって思う日が続いてしまう、そんなことがよくあります。

新しい仕事任されても全然やりたくないなーと思ったり。

どうやったらモチベーションって上がるのか、『やる気が上がる8つのスイッチ』という本を見て勉強し、まとめてみましたのでぜひご覧ください。

この本はこんな方々に向けて書いた本です。

  •  仕事に対してやる気・モチベーションが落ちてきていると感じている人
  •  部下のやる気をあげたいと考えている管理職・上司の方
  •  生徒のやる気をあげたい学校の先生
  • 著者はハイディ・グラント・ハルバーソン氏(Heidi Grant Halvorson)、コロンビア大学でモチベーション理論を受け持っている社会心理学者です。彼女は「なぜ障害を乗り越えられる人とそうでない人の違い」を研究しており、他にも『やり抜く人の9つの習慣』なども執筆されています。
  • よくあるモチベーションを上げる方法として、ポジティブシンキングの重要性が説かれている本がよくありますが、本書はポジティブに思うだけでは目標を達成できないという、見方をしています。そうではなく、より個別的で実践的な方法論を本書では示してくれています。
  • 参照:https://www.amazon.com/Heidi-Grant-Halvorson-Ph.D/e/B004GT04DE%3Fref=dbs_a_mng_rwt_scns_share)

モチベーションの上げ方について

本書では、人間を8つのタイプに分類し、そのタイプに応じたモチベーションの上げ方を教えてくれます。

8つのタイプに分類する観点は、マインドセット・フォーカス・自信の有無です。それぞれ順を追って解決していきますので、みなさんはどのタイプなのかまず判定してみてください。

マインドセット

マインドセットとは、その人の考え方・思考の癖のことです。以下2つの種類に分けられます。

 

証明マインドセット

  • この証明マインドセットを持つ人は「他人に自分の能力を見せつけ認めさせること」にエネルギーを注いでいます。自分はすごいと思いたい、そう思わせたいと考えている人です。
  • このタイプの人の特徴は「自分と他人をいつも比べている」ところにあります。そのため、他人に助けを求めることやミスすることを避けています。うまくいかない時は、それは自分が向いていないからだと思いがちです。
  • 困難に陥った時の特徴的な反応として、不安に押し潰される。諦めてしまう。この2つがあります。そのため、課題や目標にとらわれそこに至るまでのプロセスを楽しむ余裕を持てません。

 

成長マインドセット

  • この成長マインドセットを持つ人は、自分が向上することに焦点を当てています。証明マインドを持つ人が「すごい人に思われたい」と考えるのに対して、成長マインドセットは「すごい人になりたい」と自己成長にエネルギーそ注いでいます。
  • あくまでも成長を重要視しているため、他人の目線を気にしないのが特徴となります。そのため困難に直面した時も、他者のアドバイスを受けながら粘り強く頑張り続けるという特徴があります。

 

この2つのマインドセットの中では、おわかりの通り成長マインドセットを持つことが望ましいです。ただ、証明マインドセットは変えることができるものとなります。詳しくは後ほど説明します。

フォーカス

人間を8分類するための要素の2つ目は「フォーカス」です。

 

フォーカスとは「仕事の質をどう捉えるのか」という考え方の違いです。高いレベルの仕事をしたいと考えたとしても、その高さの基準は個人によって大きく違うと思います。

本書では獲得フォーカスと回避フォーカスの2つに分類されるとしています。2つのフォーカスに優劣はありません。みなさんはどちらのフォーカスを持っているでしょうか。

 

獲得フォーカス(Promotion Focus)

獲得フォーカスを持っている人の求めることは、文字通り、達成と獲得です。最大限の利益や、最小限の機会損失を得ることに重きを置いています。

回避フォーカス(Prevention Focus)

回避フォーカスの人にとっては、危機を回避すること、義務・責任を果たすことが重要です。損失を抑え、資源の減少を避けることを重要視します。

 

ちなみに、獲得フォーカスでは「称賛を得ることによって」、一方回避フォーカスでは、「批判を避けること」によって、動機付けがなされます。

みなさんはどちらのフォーカスをお持ちでしょうか。それでは最後の項目にいきましょう。

自信の有無

ここでいう自信とは、「自分が一番」というような他人を圧倒するものではなく、「自分にはやり遂げる力がある」といった、経験・実績などから裏付けされる内から出てくる類いのものです。自己効力感とも言い換えられます。

目標を達成するための力を自分が持っていると信じているか、そうではないかを判断してみてください。そんなこと分からないよと思う方もいると思います、僕の場合は自分の人生なんとなると思っているので有りとしました。ぼんやりとした判断基準で良いのかなと思っています。

8つの人間タイプとモチベーションの上げ方

さて、人間タイプに必要な評価軸をご説明したところで、早速タイプわけに入っていこうと思います。

以下に評価軸の回答にしたがって、8つのタイプがありますのでご確認ください。けっこうグサグサ言われてしまいますが、あまり気にせず正直に答えた方が良いと思います。

  • 中二病【マインドセット:証明、フォーカス:獲得、自信:なし
    • 自信がなく、能力の無さを周囲には知られたくない、とても扱いづらいタイプです
    • 分からないのに分からないと言えず、助けを求めるのを無能の証拠と捉えるため、OJTの効果は出づらいタイプとなります
    • 周囲が褒めても自分自身への不信は拭えず、逆に干渉しないともっとダメになってしまう厄介なタイプとなります
  • うざいやつ【マインドセット:証明、フォーカス:獲得、自信:あり】
    • あまりにも人と競い合う気持ちが強くチームの雰囲気を悪くし、重要な情報を隠すこともあるため、チームワークを発揮することは難しい
    • やる気もあり、成功経験もあるが、失敗や批判から学べない傾向があります
    • 向こうみずで飛び込んでしまうので、事態を悪化してしまうこともあります
  • 臆病者【マインドセット:証明、フォーカス:回避、自信:なし】
    • 不安そうとか内にこもりがちというだけでなく、追い詰められるとキレてしまうため、チームにとって迷惑になりうる存在です
    • 周りの人が助けようとしても受け付けないし、褒められても素直に受け入れません。自分自身が最大の敵であり、自分自身を批判してしまうタイプです
  • 退屈な人【マインドセット:証明、フォーカス:回避、自信:あり】
    • 信頼でき、几帳面で、誠実という長所もありますが、柔軟性にかけていて頑固なタイプで変化を嫌います
    • やる気はあるが、自分と周囲の間に限界を設けてしまい現状維持を求めます
    • このタイプが上司の場合は、人に任せることが苦手のため、部下のミスを恐れ、細かいところまで口を出すかもしれません
  • やる気の空回り【マインドセット:成長、フォーカス:獲得、自信:なし】
    • やる気もマインドセットも問題ありません。しかし必要な能力は備わっていないため、周囲の理解と手助けが必要となります
  • 真面目な見習い【マインドセット:成長、フォーカス:回避、自信:なし】
    • 「やる気の空回り」と同様、能力がないことだけが難点です。周囲の手助けが必要となりますが、学習期間はとても時間を要することを認識するべきです。
  • 新星【マインドセット:成長、フォーカス:獲得、自信:あり】
    • 最高の仕事人です。能力もやる気も問題ありません。
  • 熟練の匠【マインドセット:成長、フォーカス:回避、自信:あり】
    • 最高の仕事人です。「新星」とは違う特性を持つため、特性を生かした活躍の仕方を知る必要があります

 

モチベーションの上げ方

全てのタイプに共通する対応方法は以下の3ステップです。

  1.  証明マインド → 成長マインドに変える
  2.  スキルを身につけ自信をつける
  3.  自分のフォーカスを理解して、環境を整える

証明マインド → 成長マインドに変える

他人に認められることより、自分の成長にエネルギーを注ぐことがまず重要です。

これが一番にくる理由は、スキルを学ぶための姿勢・器を作り上げるためです。成長マインドがない限り、自分の能力の不振から努力が長続きせずスキルも身に付けることができません。

このためのステップは以下の通りです。

  • 目標を考えるとき「成長」を意識する
    • 何か仕事などで目標が与えられた場合に、その結果自分がどうなっているのか、何を学んでいるのかを意識することです
  • 「if-then プランニング」をする
    • もし〇〇だったら、XXすると予め行動のルールを決めておくことです。if-thenプランニングをすることで継続力が増します。思考を変えるためには継続的な行動の変化が必要となるためです。
  • 期待値を変える
    • 能力があればすぐにうまくいくという考え方を捨て、じっくりと困難に対して取り組むことを心がけます。過程でミスは発生しますが、仕方がないことで、それに対して取り組み続けることが重要です。
  • 他の人と比べない
    • 他人と比較せず、昨日の自分と比較しましょう。
  • 根気よく続ける
    • 上記を諦めず継続をしていけばマインドセットが変わっていきます。

スキルを身につけ自信をつける

次にスキルと自信を身につけましょう。自己効力感を高め、より高い目標に取り組むことができるようになります。個人のフォーカスによって身につけ方が違います。

獲得フォーカスのひと

OJTにより教育します。獲得フォーカスの人はいろいろなことを経験しながら成長しやすいため、OJTによりスキルを教えていきましょう。

回避フォーカスのひと

どんな仕事なのか事前にしっかり説明して理解を深めましょう。彼らはミスを遅れているため、スロースターターとなるため、周囲はその点を理解し見守ることが必要です。励ましではなく正直なフィードバックを行うことも重要です。

自信を身に付ける

自身の経験、特に成功体験からその要因を振り返ることで再現性を高め自信を深めましょう。

そのときに注意することは自分の「コントロール可能要因」を意識して振り返ることです。単なる運やツキではなく、「自分の行動」の結果として成功をもたらせたという振り返りをすることによって、自信が深まっていきます。

自分のフォーカスを理解して、環境を整える

以前の2ステップでみなさんのやる気は大きく改善することでしょう。最後により大きく自身をステップアップするための方法です。

人は、フォーカスの種類によって活躍できる環境は大きく異なります。上述のステップで成果を出すための器量・土台を作ることができました。次により大きな成功を収めるための環境づくりを行っていきます。

獲得フォーカスの場合

  • 獲得フォーカスを持つ人の特徴は、成功や目標の獲得・達成を常に持っていることです。彼らのやる気を上げるためには以下のことを意識してください。
    よく褒めてポジティブな環境を整える
    目標をはっきりさせる
    アイデアを自由に出させる
    彼らがなんでも早く片付けたいと思っていることを忘れない
    大きな絵を描く
    決断するときにはプラス面を考えさせる

回避フォーカスの場合

  • 回避フォーカスの人は損失を回避することを重要視します。また彼らには見えすいた励ましは通用しません。以下のような正直で建設的なフィードバックを繰り返しましょう
    建設的な批判と悲観主義でアプローチをする
    何を得るかより何を避けるべきかはっきりとさせる
    アイデアを分析し、評価してもらう
    じっくりと仕事に取り組むようにする
    具体的な指示を与える
    決断するときはマイナス面を考えさせる

 

自分が今どんな問題を持っているのか、部下はどんな問題を持っているのか、予め分類した上で、対処していくのが本書の示唆しているところです。

ポイントになるのは自分のマインドセットと自信です。

特にマインドセットを成長志向にすることで、目の前の仕事は全てチャンスとなります。

意識しながら日々を過ごしていきたいと感じさせてもらいました。